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リバースモーゲージと住宅リースバック、それぞれのメリットとデメリットを考察! またリスクを避けるために、「住宅」以外でお金を調達する手段も提案します。「住居」に関わる金融商材などに抵抗のある方は、もう一つの資金調達の手段を検討してみてはいかがでしょうか。

リバースモーゲージは、自宅を担保に金融機関から定期的に資金を借り入れる方法です。所有権を維持したまま、生活資金などを計画的に受け取れるメリットがあります。特に高齢者向けに設計されており、終身で住み続けることが可能です。
リバースモーゲージは多くの場合変動金利型のため、市場金利が上昇した場合には返済額が増えるリスクがある点が挙げられます。これは、資産運用や他のローン商品と比較した場合の大きな違いとなります。また、借入できる金額は自宅の評価額によって決まるため、不動産市場の動向によっては想定よりも少ない資金しか得られない可能性もあります。
さらに、リバースモーゲージ利用後の資産に関するデメリットとして、相続時の問題が発生することも少なくありません。例えば、住宅が相続税の対象となる場合や相続人がその住宅を引き継ぎたいと考えていた場合に、売却しなければならないケースが生じます。これにより、相続人ごとの希望や状況によっては大きな負担になることがあります。 契約前には各金融機関の商品内容を比較し、慎重に検討することが重要です。

一方、「リバースモーゲージ」と比較されやすいのが、「自宅」を活用して資金調達する「住宅リースバック」です。
リースバックは、自宅などの不動産を売却した後も賃貸契約を結んで住み続けられる仕組みで、大きなメリットがいくつもあります。他の資産活用方法と比較した場合の違いを意識しながら、その利点を整理します。まず、リースバックを利用することで自宅という大きな資産を現金化でき、まとまった資金を得ることが可能です。これは急な資金需要や老後の生活資金が必要な場合に特に有効です。また、売却後も賃貸契約を結ぶことで住み慣れた自宅に住み続けられるため、環境の変化によるストレスやデメリットを最小限に抑えることができます。さらに、所有権が移転することで固定資産税や住宅の維持管理費といった固定費の負担から解放される点も大きな違いです。住宅ローン返済中の場合でも、ローンを一括返済して毎月の支出を抑えることができるため、生活の安定に寄与します。以上のように、リースバックは資産を有効に活用しながらも、住環境や生活スタイルを大きく変えることなくメリットを享受できる選択肢です。
次にデメリットを説明します。リースバックでは自宅の所有権を失うため、長期的な資産形成には不向きとされています。売却後は賃貸契約となるため、住み続けられる期間や条件が制限され、契約終了後に再取得できないリスクもあります。これは、通常の売却や賃貸と比較した場合の大きな違いです。さらに、リースバックを利用する際には仲介手数料や各種諸費用、税金が発生することが多く、これらのコスト面もデメリットと言えます。税制上も、売却益に課税される場合があるため、メリットだけでなく税負担についても比較ごとに検討が必要です。
「リバースモーゲージ」と「リースバック」では、「自宅」を対象とするため、抵抗感を持つ方も多いのではないでしょうか。特に「自宅を手放すリスクはないの?」という点です。急に住む家がなくなってしまえば、安心して生活することは、難しいのではないでしょうか。確かに「住宅」という高額な資産を扱うため、取り扱う金額も多くなります。金額的なメリットが大きくなれば、当然デメリットも大きくなります。そこで、もう少し金額を抑えつつ、「住居」の懸念を取り除きながら、信金調達できる方法があります。
それは「車を活用すること」です。「住宅」の次に大きな買い物といえば、大半の人は「車」になってくるのではないでしょうか。
「車」を活用して資金調達する方法は、主に売買、車融資担保などがあります。売買においては、車を売ってお金を調達する方法なので、車が乗れなくなってしまうというデメリットがあります。また、車融資担保は、自身の車を担保に資金を借りる方法で、金利がかかるのが特徴的です。
そして、日本ではまだ耳馴染みがない方も多いと思いますが、「マイカーリースバック」という方法もあります。所有している車をいったん売却し、まとまった資金を調達できます。車の名義はリース会社に移り、一定のリース料の支払いが発生しますが、自分で所有している時と同じように車に乗り続けることができます。こちらは金利取引ではなく、リース料での取引になるため、負債という扱いにはならないのが特徴的です。
住宅のリースバックと比較すると、確かに調達できる金額は下がりますが、リスクも下がります。一部の特別な条件を除いて、車がなくなっても生活するにそこまで困らないでしょう。ただ、私たちが生きていくうえで必要不可欠な「住居」に対する何らかのリスクを考えると、自家用車をリースバックするという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
